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Clinic
地域医療に情熱を注ぐ医師の思い
くずもと内科クリニックは、八尾市の高安駅前という好立地にあり、地域医療に貢献している内科クリニックです。今回は院長である葛本先生にインタビューをおこない、医師を目指されたきっかけから、クリニック継承の経緯、そして内視鏡検査に対する思いなどをお聞きしました。
地域医療に情熱を注ぐ医師の思い
医師を目指したきっかけは何だったのでしょうか？
もともと先代の中垣先生に小さい頃から診てもらっていて、「町のお医者さんっていいな」という漠然とした思いがありました。大病院の華やかさではなく、地域で人に頼られる存在に魅力を感じていました。地域の人たちと日常的に関わりながら、その健康を支えるような仕事がしたい、そう思ったのが原点です。
クリニックを継承しようと思われた経緯は？
大きな病院でいろいろな治療を経験し「やりたいことは一通りやれたかな」というタイミングでした。ちょうどその頃に「先代の中垣先生が後継を探している」という話を聞き、生まれ育ったこの地で町のかかりつけ医としてやっていくことが自然な流れに思えたのです。幼い頃に中垣先生に喘息などを診ていただいた経験もあり、地元の皆様に恩返しをしたいという思いが強くなりました。大きな病院で経験してきた事を地域に還元できることが自分にとっても大きなやりがいになると感じました。
地域への思いと
今後の展望
この地域への思いを教えてください
子どもの頃はお祭りや商店街があって、とても賑やかでした。今は少し寂しくなってしまって、正直に言えば寂しい思いもあります。だからこそ、この地域に若い人が戻ってきたり、新しい人が住むきっかけになるように、クリニックを通じて元気を取り戻す一助になれたらと願っています。
今後の展望についてお聞かせください
私は消化器内科を専門にしています。大きな病院で積み重ねた知識や技術を地元に還元し、消化器系の病気を早期に見つけて治療につなげることが役割だと思っています。大腸がんや胃がんは早期発見が何より大切ですから、地域の皆さまが気軽に内視鏡検査を受けられる環境を整えたいと考えています。ここで生まれ育ったひとりとして、これからも地域のために医療を通してお役に立ちたいと思っています。
消化器内科専門医・
内視鏡専門医としての強み
検査を安心して受けてもらうために工夫されていることはありますか？
検査は「怖い」「つらい」というイメージを持たれがちですが、実際にしんどく感じるかどうかは患者さまのお気持ち次第というところも大きいです。だからこそリラックスして受けてもらえるよう、事前の声かけや看護師のサポートなど、細やかな工夫を欠かさないようにしています。ちょっとしたの声かけや寄り添う姿勢が、検査全体の印象を大きく変えるものです。
正確な診断をおこなうために意識されていることはありますか？
特別なこだわりというのはないのですが、大切にしているのは「見落とさないこと」です。勤務医時代に数多くの症例を経験したことで専門医や指導医の資格も取得でき、診断に必要な「引き出し」が自然と増えました。そのおかげで、患者さまごとに微妙に異なる症状を正確に読み取り、危険なサインを早期に発見したりすることができるようになりました。また、発見が遅れたために治療ができなかったケースも数多く見てきましたので、そうならないためにも定期的に検査をおすすめし、細心の注意を払って検査をしています。
内視鏡検査への取り組み
胃カメラについて、鼻からと口からではどちらがおすすめですか？
これは人それぞれです。鼻からの検査は舌を押さえないので「えずき」が少なく楽に受けられる方が多いですが、鼻の通りが狭い人にはかえってつらいこともあります。そういう方には口からの方が負担は少ないです。「鼻からがいい」「口からがいい」と一概には言えませんので、患者さまに合わせて選んでいただくようにしています。
検査時間はどれくらいですか？
胃カメラ自体は5分程度で終わります。ただ、患者さまにとっては緊張や不安で長く感じることがあるので、短時間で終わることをしっかり伝えて安心してもらうことが大切だと思っています。
苦痛なく検査を受けるための工夫はありますか？
当院では約8割の方が鎮静剤を希望されます。薬がよく効く方は、気がついたら検査が終わっていたということも多いです。ただ、鎮静剤を使うと自転車や車で帰れなくなりますので、希望されない方には無理に使いません。患者さまの生活事情に合わせて、安全かつ快適に受けてもらえるように工夫しています。
早期発見の重要性
検査を受けるタイミングや頻度についてどう考えていますか？
一度病気を経験した方は、再び同じ病気を発症する可能性が高いとされています。だからこそ、定期的に検査を受けることが非常に重要です。その際に大切なのは、初めての検査でできるだけ苦痛を感じずに済むように配慮することです。もし最初の検査で不快な体験をしてしまうと、次から検査を避けてしまい、結果として病気の発見が遅れてしまう危険があります。初めての検査体験を少しでも良いものにすることが、将来的に命を守ることにつながるのと考えています。
大腸ポリープはどういった方に見つかりやすいですか？
年齢が上がるほど見つかる確率は高くなります。家族に大腸がんの方がいる場合もリスクが上がりますね。同じような食生活や体質を共有しているので、同じ病気が見つかることもあります。だからこそ、家族歴のある方や40歳以上の方には特に大腸内視鏡検査を受けていただきたいと思います。
地域医療への思い
この地域での診療に対する思いをお聞かせください。
私は、ここで生まれ育ったので、顔見知りの方や近所の方が来てくださることも多いです。そうした人たちの健康を守ることは自分にとって使命であり、やりがいでもあります。精度の高い医療技術をご提供しつつも、気軽に立ち寄って相談できる「町のお医者さん」でありたいと思っています。
この地域での医療連携について教えてください。
近くには循環器や呼吸器など、違う専門を持つ先生方がいて、いいチームワークができています。例えば胸の症状が出たら循環器の先生にお願いするというように、専門を生かした紹介がスムーズにできるのが強みです。地域全体で患者さまを支える体制が少しずつ形になってきていると感じています。
最後に、地域の皆さまへメッセージをお願いします
検査や治療と聞くと、どうしても緊張してしまう方が多いと思いますが、私としては「もっと気軽に受けてほしい」という思いが強くあります。胃がんや大腸がんは、早期に見つければ完治できる病気です。そのためには「検査は怖い・つらい」というイメージを少しずつ変えていくことが大切だと感じています。できるだけリラックスして安心して受けていただけるよう、さまざまな工夫をしていますので、気になる症状がある方は遠慮なくご相談ください。
この町で生まれ育ち、今では顔なじみの方々が患者さまとして通ってくださることが、私にとって大きな喜びです。皆さんの健康を守りたいという思いは昔から変わりません。高安駅前という便利な場所にありますので、どうぞ安心して頼っていただければ嬉しく思います。
